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2022.11.21

バンビ

私は鹿が好きで大好きで、「十一月の鹿」とか「足音」とか、鹿をテーマにした万華鏡を作るくらい好きです。

この本はいつものように児童書のコーナーをぶらぶらしていた時に見つけた本です。
私は小学生の時、「バンビ」という本が大好きでとても大切にしていたのですが、友達にそれをプレゼントした記憶がはっきり残っています。
庭に咲いていたクレオメ(今はありふれた花ですが、その頃は珍しかった、蝶がひらひら飛んでいるような花でした)を一緒にあげたのを憶えています。

バンビというとディズニーのバンビを真っ先に思い浮かべる人が多いと思いますが、
私はディズニーのバンビが大げさに可愛くて好きになれなかったのも憶えています。

この本を読んで、解説も読んで、私が繰り返し読んだのは、「少年少女世界動物文学全集」の第一巻の「バンビ」だったのだとわかりました。
50年以上も前の事です。

森に生きるということがどういうことか、劇的に、そして淡々と描かれています。
これを読んでいた数日の数時間、とても気持ちが落ち着いて、暑くもなく寒くもなく、ふんわりしてさらっとした布を纏っているような、満ち足りた時間を過ごしました。

ただ、それだけ。
そうです。ただ、それだけなんですけどね…

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