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2022.10.18

エスキスの記憶①

カフェエスキスでの個展が終了して二週間が経ちました。
終了後、マスターの中川さんが撮影した写真をたくさん送って下さいました。
私にとって、いえ誰にとっても、中川夫妻の存在なしにカフェエスキスはありません。
でも写真には誰も写っていません。
たくさんの写真を見ていくうちに、本当にこんなことがあったんだろうかと思い始めました。

最近私は記憶と忘却の間とか、見えるものと見えないものの間とか、存在することと存在しないことの間とか、意識と無意識の間とか、そういうものに思いを馳せることが多くなりました。
エスキスの写真を見ていたら、またそんなふうに、そういう不思議な迷路に迷い込んだような気持になりました。

まぁ、そんなことはさておき、エスキスの個展に向けて私は二つのことを望んでいました。
ひとつは、万華鏡が子供の玩具であった頃のように、大人も子供も気楽に手に取ってもらいたいということ。
そしてもうひとつは、万華鏡の存在が周りの空気を壊してしまうことのないように、ということ。
ある時から万華鏡の壊れやすさが、手に取った人に緊張と恐れを抱かせてしまうようになりました。
実際とても繊細で壊れやすい物ですから仕方がないかもしれません。
でも、私の万華鏡に関してだけ言えば、うっかり落として傷つけたり壊れたりしても、手に取って見ようとしてくださったことの方が、ずっとずっと大切なことです。
これからも、その気持ちは変わらないと思います。
壊れたら、何度でも私が直します。

そんな願いをエスキスの中川夫妻が全部叶えてくださいました。
心から感謝いたします。
そしてもちろん、万華鏡をお手に取って下さった皆様に心から御礼申し上げます。

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