2021.08.25
作業部屋のCDプレーヤーは、夜中の1時頃になると勝手にCDを鳴らし始めます。
機械音痴の私が変な設定をいつのまにかしてしまったのでしょう。
眠るのがとても下手になって、昨夜もなかなか眠れず、
そんな時は頭の中が文字でギュウギュウ詰めになったような気がして、苦しい。頭の中が。
眠る努力は諦めて作業部屋に行ってみると、
しまい忘れたKeith JarrettのCDのShenandoahが低く鳴っていました。
Shenandoahというのはアメリカ民謡で、西部に渡った者たちがバージニア州のシェナンドー川を懐かしんで歌ったとも、そこに住む恋人のネイティブアメリカンの娘の名前とも言われる、とWikipediaにあります。
私はこのアルバムはどの曲も大好きですが、特にこの曲が好きです。
そのうちに、プレーヤーの説明書を読んで設定を解除しないとな、とずっと思っていましたが、
なんだか面倒くさくて、寝る前にCDを出しておけばいいわ、と思って何年も過ごしていました。
夫が生きていれば、機械好きな夫に頼めばすぐに解決しただろうな、と思うこともありました。
でも昨夜は、このままでいいかなと思いました。
夜中に、誰もいない暗い作業部屋で静かな音楽が低く鳴っている。
そう思うと、頭の中で押し合いへし合いしていた文字たちがさあっと散っていくような気がしました。
静かで、深くて、あたたかくて、懐かしい。
この曲のような万華鏡をいつかこの部屋で作ることができたらいいなあ。
そう思いました。
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