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2020.05.09

片隅10

こんなに頻繁に書いていると、今日は何を書こうかと思ってしまいます。
なぜなら書きたいことがあるから書いているのではなく、ただ書きたいから書いているだけだからです。
特に面白い毎日ではありませんから、そんな時は自分の中を泳いでみます。
深海魚のようにあまり深く沈まないように気をつけながらしばらく泳いでいると、
手に藻が絡みつくように、書きたいことが絡みついてきます。


「健康で、無駄がなく、真面目で、威張らない」
これは倉敷民芸館の元館長・外村吉之介の言葉で、民芸の精神として知られている言葉です。
こういう理想を掲げて物づくりを続けている人たちが、私はとても羨ましく、
そして自分を思って少し悲しくなります。

万華鏡は「用の美」とはかけ離れたものですから、羨ましがってもしかたがない。
丈夫で、機能的で、使う人に誠実で、自己主張しすぎない。
そもそも万華鏡は鏡を使って一つの物をたくさんに見せることが基本ですから、
初めから無い物ねだりをしているようなものです。
万華鏡作りを頑張っている方たちの気持ちを踏みにじるつもりはないのですが、
私個人は万華鏡は人間にとって必要なものではない、という気持ちの上で作っています。
別に卑下している訳ではありませんし、出来るかぎり上質なものを作ろうと思っています。
でも、やっぱり気持ちは変えられない。
このままではどうしてダメなんだろう。
万華鏡がただの万華鏡であってはどうしてダメなんだろう。


林の中のギンラン。
今日は風が強くて、木の葉がざわざわと揺れる音に包まれて、濡れた鳥の羽が乾いていくような、
そんな安らかな気持ちになりました。


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