2020.04.17
高橋朝子さんの「手の中の灯り」の傍らにいる犬。
きりこ、そう私は呼んでいます。
昔住んでいたところの近所にいたお婆ちゃんの名前です。
似ているのです。
きりこさんは皆に「おばば」と呼ばれていました。
おばばの名前が「きりこ」だと知ったのは、知り合って随分経ってからでした。
長男が生まれた時には、お風呂に入れに来てくれたり、別に用がなくても遊びに行ったりしていました。
ただいるだけで、いい仕事している感じのおばば。
最近は自分の孫にも「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼ばせない人もいるようですが、
そんなちょっと幼稚な老人とは一線を画している、プロフェッショナルなお婆ちゃんでした。
私、30歳のころは60代なんて何もかもどうでも良くなって、悟ってしまって楽になっているのかと思っていました。
でも、そんなことは全然なかった。
おばばは死んでしまったけれど、私と同じ歳のころ何を思っていたのかな。
私には、おばばがとても素敵でかっこよく思われるのです。
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