Blog

2022.10.27

見えない水色

「最近、花の写真もお料理の写真も送って来ないね」
「電話するといつも仕事してるね」
「そんなことじゃ、ろくなもの作れなくなるよ」

ごもっとも。

お医者さんに「万華鏡は細井さんの暮らしの中でどのくらいの割合を占めていますか?」と訊かれました。
「90%」
多すぎると思ったけれど、他の数字が言えなかった。

今日は久しぶりに川や森に行きました。
トウネズミモチの実が紫色になる前の、こんなに綺麗な揺らぐような今日だけの色。
ナンキンハゼの葉が赤くなる前の最後の緑色。
昔に比べたら随分勢いの衰えたセイタカアワダチソウの黄色。

帰り道、急な坂を自転車を押して上っていると、高い木の上の方に七羽のオナガが飛んできました。
見上げると逆光で、私の大好きな尾羽の水色は見えませんでした。

万華鏡を作ることは、逆光で見えないオナガの尾羽の水色を見上げることに似ているな。
見えないけれど見える。
そこにとても美しい水色が見える。

そんなふうに思いました。




イメージ

イメージ

イメージ

イメージ

イメージ